雪の唐招提寺
雪の唐招提寺

雪の唐招提寺

 

世界遺産にも登録されている鑑真ゆかりの寺である。鑑真は戒律を授ける導師として日本に招請され、高僧でありながら渡航の危険を冒して失明しながらも6回目の渡航により来日を果たした。その高潔な志が息づいているのか伽藍は整然とした配置になっており調和のとれた美しさを感じる。金堂は創建当時のもので堂正面には8本の丸い円柱が並んでおり、亀井勝一郎は大和古寺風物詩で「ギリシャの神殿を彷彿せしむるような円柱の建ち並んだ金堂」と表現している。剥落した柱を見ていると幾多の風雪に耐えてきたのかと思わず柱を撫でて語りかけたくなる。