薬師寺の春
薬師寺の春

 

薬師寺の春

 

解体修理のため趣のある東塔を見ることはできないが西塔でもいいかとやや妥協の心持ちで春の薬師寺に出かけた。西塔の煌びやかさと回廊の整然とした美しさそして桜との競演。創建当時はむしろこの華やかさを人々は誇らしげに眺めていたことだろう。「奈良の都は咲く花の匂うがごとく今盛りなり。」そんな歌を思い出しながらぽかぽかと暖かい日差しを浴びて一人で悦に入っていた。